AFTERCARE & MAINTENANCE

抜歯即時埋入後のメインテナンス

抜歯即時埋入インプラントは、歯を抜いた部位へ同日にインプラントを埋入する治療方法です。しかし、インプラントを埋入した時点で治療が完了するわけではありません。手術後の治癒を確認し、インプラント周囲の歯肉や骨、噛み合わせ、残っている天然歯まで継続的に管理していくことが、その後のお口の状態を維持するために重要です。
MAINTENANCE
インプラントだけではなく、残っている天然歯まで守る。それが治療後のメインテナンスです。
LONG TERM CARE
治療後から始まる
お口全体の管理

WHY MAINTENANCE MATTERS

抜歯即時埋入は「埋入して終わり」ではありません

抜歯即時埋入では、抜歯した部位の治癒とインプラント周囲の組織の安定を同時に確認していく必要があります。手術直後は、インプラントが顎の骨と安定していく過程にあり、歯肉の形態も変化していきます。仮歯を使用している場合には、その形や噛み合わせが治癒部位へ過度な負担を与えていないかを確認することも重要です。
さらに、インプラント治療を受けた方の多くは、むし歯、歯周病、歯根破折、噛み合わせなど、何らかの理由によって天然歯を失っています。インプラントだけを管理していても、歯を失った原因が残ったままであれば、ほかの天然歯に新たな問題が生じる可能性があります。そのため当院では、インプラントだけではなく、お口全体を長期的に確認していくことを大切にしています。
01
インプラントを守る
周囲の歯肉や骨、清掃状態、上部構造などを継続的に確認します。
02
天然歯を守る
むし歯や歯周病、破折、噛み合わせによる負担などを確認します。
03
噛み合わせを守る
一部の歯やインプラントへ力が集中していないかを確認します。
04
お口全体を守る
治療した部分だけではなく、将来の歯の喪失を防ぐ視点で管理します。

HEALING PROCESS

抜歯即時埋入後は、治癒の段階に合わせて確認します

抜歯即時埋入後の管理は、すべての時期で同じではありません。手術直後、初期治癒期間、仮歯を使用している期間、最終的な上部構造を装着した後では、確認すべき内容が異なります。治療部位の状態や骨の状態、埋入したインプラントの安定性などに応じて、担当医が確認時期やケア方法をご案内します。
PHASE
01

手術直後・初期治癒

抜歯した部位の出血、腫れ、歯肉の治癒状態などを確認します。手術部位のブラッシング方法については、縫合の状態や仮歯の有無などによって異なるため、担当医・歯科衛生士からご案内した方法に従ってください。
PHASE
02

インプラントが安定していく期間

インプラントが顎の骨と安定していく期間には、治療部位へ過度な力が加わらないよう注意が必要です。仮歯を装着している場合には、噛み合わせや仮歯の状態も確認しながら治癒を見ていきます。
PHASE
03

最終的な歯を装着した後

上部構造を装着した後は、噛み合わせ、清掃性、歯肉との境界、隣接する天然歯との関係などを確認します。ご自宅で清掃しにくい部分がある場合には、歯ブラシや補助清掃用具の使用方法についてもご説明します。
PHASE
04

長期メインテナンス

治療が安定した後も定期的に状態を確認します。当院では術後の状態を確認したうえで、通常は3か月程度を目安とした定期メインテナンスをご案内しています。実際の間隔は、歯周病の状態、清掃状態、噛み合わせ、全身状態などによって調整します。

SELF CARE

毎日のセルフケアがメインテナンスの基本です

インプラントは人工物であるため、インプラントそのものがむし歯になることはありません。しかし、インプラント周囲には天然の歯と同じように歯肉や顎の骨があります。プラークが蓄積すれば、インプラント周囲の組織に炎症が起こる可能性があります。そのため、毎日のプラークコントロールは治療後も重要です。

ご自宅で行うケア

01
歯ブラシによる清掃
インプラント周囲だけではなく、残っている天然歯も含めて丁寧に清掃します。
02
歯間部の清掃
必要に応じて歯間ブラシ、デンタルフロスなどを使用します。適した種類やサイズをご案内します。
03
治療部位を自己判断で強く磨かない
手術直後の清掃方法は治療内容によって異なります。治癒するまでは担当医の指示に従ってください。
04
毎日の変化を確認する
出血、腫れ、違和感、噛んだときの変化など、普段と異なる状態がないか確認します。
IMPORTANT
治療したインプラントだけを磨けばよいわけではありません
インプラント治療後に重要なのは、お口全体の清掃状態を改善することです。インプラント周囲が清潔でも、残っている天然歯に歯周病やむし歯が進行すれば、新たな歯の喪失につながる可能性があります。

PROFESSIONAL MAINTENANCE

歯科医院では、ご自身では確認できない部分までチェックします

セルフケアだけですべてのプラークや歯石を取り除くことは難しく、インプラントの内部や骨の状態、噛み合わせなどはご自身では確認できません。定期メインテナンスでは、インプラントと天然歯の両方について、問題が生じていないかを継続的に確認します。
01

歯肉・粘膜の確認

インプラント周囲に赤み、腫れ、出血などがないか確認します。
02

プラーク・歯石の確認

ご自宅で落とし切れない汚れを確認し、必要に応じて専門的なクリーニングを行います。
03

インプラント・上部構造の確認

人工歯の破損、緩み、違和感などがないかを確認します。
04

噛み合わせの確認

インプラントや特定の天然歯へ過度な力が集中していないか確認します。
05

天然歯の確認

むし歯、歯周病、歯の動揺、被せ物など、残っている歯の状態も確認します。
06

必要に応じた画像検査

臨床所見に応じて、インプラント周囲の骨などを画像で確認する場合があります。

PERI-IMPLANT HEALTH

インプラント周囲の炎症にも注意が必要です

インプラント自体はむし歯にはなりませんが、その周囲の歯肉には炎症が起こることがあります。炎症が周囲組織へ広がると、インプラントを支えている骨にも影響が及ぶことがあります。
初期には自覚症状が少ないこともあるため、「痛くないから問題ない」と判断せず、定期的に歯肉の状態や清掃状態を確認することが重要です。出血、腫れ、膿、違和感などがある場合には、次回の定期検診を待たずにご相談ください。
歯肉から出血する
赤みや腫れが続く
膿が出る
噛んだときに違和感がある
人工歯に動きを感じる
清掃しにくくなった

PROTECT NATURAL TEETH

残っている天然歯をこれ以上失わないために

インプラント治療の目的は、失った部分を人工物で補うことだけではありません。治療をきっかけとして、なぜ歯を失ったのかを確認し、残っている天然歯をできるだけ長く維持することも重要です。
歯周病が原因で歯を失った場合には歯周組織の管理を、歯根破折や過度な咬合力が関係していた場合には噛み合わせや力の管理を行うなど、歯を失った原因に応じた対策を継続します。
PERIODONTAL CARE

歯周病の管理

歯肉の炎症や歯周ポケット、清掃状態などを確認し、天然歯を支える歯周組織を管理します。
CARIES CONTROL

むし歯の確認

残っている天然歯や被せ物の周囲などに問題が生じていないかを確認します。
OCCLUSAL CONTROL

噛む力の管理

一部の天然歯へ負担が集中していないかを確認し、お口全体で噛める状態を考えます。

BITE & BRUXISM

噛み合わせ・歯ぎしり・食いしばりの確認

インプラントには天然歯と同じ歯根膜がないため、噛む力の状態を継続的に確認することが重要です。特に歯ぎしりや食いしばりがある場合には、インプラントや人工歯だけではなく、残っている天然歯にも大きな力が加わることがあります。
01
噛み合わせの変化を確認
歯の位置や被せ物の状態は時間の経過とともに変化することがあります。
02
歯ぎしり・食いしばりを確認
ご本人に自覚がなくても、歯や人工歯の摩耗などから強い力が疑われる場合があります。
03
必要に応じてナイトガードを検討
夜間の歯ぎしりなどによる負担を軽減する目的で、状態に応じてマウスピースをご提案する場合があります。

MAINTENANCE SCHEDULE

治療後の定期メインテナンスについて

抜歯即時埋入後は、まず治療部位が適切に治癒しているかを確認します。当院では術後の状態を確認し、安定した後は通常3か月程度を目安として定期的なメインテナンスをご案内しています。
ただし、すべての方が同じ間隔になるわけではありません。歯周病の既往、プラークコントロール、インプラントの本数、噛み合わせ、喫煙などの生活習慣、全身状態などを踏まえて、必要な間隔をご案内します。
POST OPERATIVE
術後の経過確認
傷口、歯肉、仮歯、インプラント周囲などを確認します。
1 MONTH
約1か月後の確認
治癒状態や清掃状態などを確認し、その後の管理方法を確認します。
REGULAR CARE
通常は約3か月ごと
状態に応じて間隔を調整しながら継続的に管理します。
※診察時期やメインテナンス間隔は、治療内容・治癒状態・口腔内の状態によって異なります。担当医の指示に従ってご来院ください。

SUMMARY
LONG TERM ORAL HEALTH

インプラントと天然歯を、治療後も一緒に守る

抜歯即時埋入によって歯を補った後も、お口の健康管理は続きます。インプラント周囲を清潔に保つこと、噛み合わせを確認すること、そして残っている天然歯のむし歯や歯周病を予防することが重要です。
当院では、インプラントを埋入した部分だけを見るのではなく、残存歯、歯周組織、顎の骨、噛み合わせ、日々の清掃状態まで確認しながら、お口全体を長期的に維持するためのメインテナンスを行います。